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黒写真

ジョン・タイターの予言を読む、おやじだ。
また逃避しちまった。
後悔してきた。
底辺企業を辞めたのが、間違いだったんだろうか?。
せめて次を決めてから、辞めれば良かったか…。
しかし、あのときは後輩が突然仮面をはがしてグイグイきていたし。
雇用条件の疑問もずっと引っかかっていたし。
なんとなく、頭の中にあった誰かの言葉が次々粉砕されていく。
「どんな場所でも、がんばれば誰かが見てくれる」
そんな事はなかった。
理解してくれたのは、同じ条件の同期だけだった。
「辞めても、おまえならなんとかなる」
なんとかってなんだよ。
見ろよ、この求人検索結果。
見ろよ、この無機質な不採用通知。
もう、どうにもならないぞ、コレ。
この数ヶ月はサービス期間だったみたいだな。
最後のプレゼントだ。
学校行って、バイトして、メシ食って、寝る。
もう、こんな人間らしい毎日は手に入らない。
週末派遣バイトも、全キャンペーンが終われば解雇だ。
次のキャンペーンに呼ばれるかどうかはわからない。
また戻るか。
底辺企業に。
毎日終電、毎日寝不足。
めまい、吐き気は当たり前。
偏頭痛が健康の証。
罵声と怒号の中で、黙々と働く。
「それが普通だ。贅沢言うな。」の世界。
法なんか届かない世界。
底辺脱出の青写真が消えて、高齢底辺勤めの黒写真が現像された。
たぶん、次に限界を感じるのは3~5年後。
おかしいな。
なかなか「まぁ、いいか」って言えない。
いつもは良く使っているのに。