目がランランのおやじだ。
俺がガキの頃。
俺の親父こと「大おやじ」はよく日曜大工らしき事をしていた。
いや、家電製品もいじっていたから大工とは呼ばないか?。
とにかく壊れた物をただ直すだけでなく、なにかオリジナルな事を付け加えていた。
おかげでやたら異音がする物や、売っていたときより使いにくい形になった物が家にゴロゴロあった。
そんなワケで、その血統にしたがって壊れたテレビをバラバラにしてみようと思った。
まず後ろを読むと注意書きがある。
「中を掃除するときにコンセントをさしたままで開けるな」というような内容の文字が書いてある。
つまり素人でも開らけれる仕様になっているという事だ。
ネジの位置を確認。
開ける。
多少ガリッガリッとひっかかたが無視。
強引に引っ張る。
ババ…バキン!!。
あきらかに鳴ってはいけない音が鳴る。
知らん。
どーせ壊れている。
解体続行。
とりあえずホコリまみれの中に掃除機を突っ込む。
汚いから徹底的に綺麗にしてみた。
次に土台付近にあった基盤を引っこ抜く。
いくつかモニターにコードが繋がっていた。
基盤が見えないので強引に引っ張り出す。
念のため、どこにどのコードがあったか、番号入りの付せんを貼っておく。
裏を見ると…なるほど電源が入らないワケだ。
なにかの黒い固まりが付着している。
テレビの蹴って電源がついたのは、衝撃でこの黒い固まりがズレたりしていたからだろう。
…あれ?。
つーことは…この固まりを取り除けば…。
綺麗に拭き取る。
本体に基盤を差し込んでみる。
基盤が若干グラついているような気がする。
ドライバーの反対側でカンカン叩いて、ガチガチに固定する。
後は解体したのと逆の手順。
形だけは元のテレビに戻った。
コンセントを差し込んで電源を入れてみる。
ぶぅ~ん。
うぉおおおおーーーーーーーー!!!!。
テレビ復活ぅううううううぅううーーーーーー!!!!。
マジで!マジでテレビがついた!。
やったぞーーーーー!!!。
なんだよ!。
解体掃除すりゃ良かっただけか?!。
テレビを斜めにしたり、電源が入るまで蹴ってみたり…俺はドンキホーテか!。
というワケでテレビ復活だ!。
あぁ…日記を書いている今も興奮している。
横ではテレビからガヤガヤ音が聞こえている。
そしてその横にはDVD…。
今夜は眠れそうにないな。