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ニューフェイス「殿」

ちょっと回復してきた、おやじだ。
以前に少しだけ書いたニューフェイス君は、実は今も続いている。
俺は彼の事を心の中で「殿」と呼ぶ事にした。
お殿様の「殿」だ。
彼はとてもプライドが高そーなので。
以前も同業種の仕事をやってらしい。
底辺企業の設備を見て、たまに鼻で笑ったり…。
某作業を俺が教えている事になった。
俺「あぁ~ほとんどOKだよ。でも最初の所だけ”下”にしといて。」
殿「はぁ、”下”ですか?。…まぁ、わかりました。」
しゃべり方は丁寧だ。
丁寧だがなにかひっかかる。
なんだろう?。
殿「出来ましたよ」
俺「あ、出来た?。最後自分でもう一度チェックしてみてね。」
殿「しましたよ。」
俺「…あ、ごめん。最初の所”下”にしてほしいんだ。」
殿「”下”ですか?。…まぁ、わかりました。」
う…、なにか引っかかる。
まぁいい。
もっと、すんごい系の人を、俺はたくさん見てきている。
殿「出来ましたよ」
俺「あ、ありがとう、ありがとう。」
殿「ずいぶん不便なんですねぇ。俺が前にいた所は…」
俺「えっと、ごめん。最初の所”下”にしてほしいんだ。」
殿「なってませんか?」
俺「なってないよ。」
殿「…………チッ!!」
うわっ!。
舌打ちされた。
どーして、間違えた方が舌打ちするんだよ。
どっちかといえば、俺が舌打ちする場面な気がする。
何度も同じ間違いしているの、自分だろぉおおお!。
いや、間違えているのを責めているんじゃなくて。
その、上から目線っぽいのを押さえてほしいんだが…。
まぁ、いい。
もしかしたら、ものすごい大器かもしれない。
あの得意先の毒舌営業マンに対抗出来る人種かもしれない。
アレに舌打ち出来るよーな人なら、きっと頼りになる。
たのむぞ、殿ぉおおぉーーー!!!。