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若造にからまれる

最近立ちくらみじゃなく、寝くらみをするようなった、おやじだ。
昼に一度ネットを見た後、買い物をしに外出。
少し賑やかな所へ行く。
人混みは大嫌いだが、たまには活気のある空気を吸いたい。
古本屋をハシゴ。
二件目へ向かう途中の信号待ちのとき…
「ガン飛ばしてんの?なぁ?」
なにか一気に気分を沈めてくれる声が、左後ろから聞こえる。
ガキ同士のケンカか…。
いいよなぁ~、若さと時間と体力と親の金がある奴はよ。
たまの買い物もままならん。
日本の治安もここまで落ちたか。
などと思っていると…
「おいおいぃ~ケンジ(仮名)、怖いぜぇ~」
右後ろから聞こえる。
真後ろで二人ぐらい笑っている。
どーも、おかしい。
チラと目の端で、左後ろにいるであろうケンジ(仮名)を見てみる。
あぁ!近い!!もの凄く顔が近い!!
ガン飛ばしているって俺の事かよ!。
スキンヘッドにひげ…、だが肌がツヤツヤしていて目がクリクリしていてかわいい。
声にも年期がない。
なにより息がそれほど臭くない…というより香水使ってやがる。
なんの事はない。
どこにでもいる個性のカケラもない平凡な大学生だ。(たぶん)
「なぁ?なぁ?なぁ?なぁ?なぁ?なぁ?なぁ?なぁ?」
ケンジ(仮名)の猛烈なアプローチ。
ここで振り向いたらキスしてしまう。
つーか、因縁つけるなら普通正面からだろう。
なぜ4人がかりで後ろからなんだ!?。
さて、この害虫をどうしてやろうか?。
若い4人相手…いや一人相手でも無事ではスマンだろう。
この絶望的な状況が俺の性格を一変させる。
俺ぁ、圧迫面接で簡単にキョどってしまう超チキン野郎だ。
しかし、恐怖が限界を超えると、逆に冷静になっちまう変な所がある。
無言でいきなりケンジ(仮名)の方を見る。
予想通りの若造。顔面のドアップ。
唇と唇が数ミリしか開いていない。
途端にケンジ(仮名)表情がみるみる変わる。
そのまま後退して、他の連中と退散してしまった。
…?
急いでトイレで自分の顔を確認するが、特に変わった点はない。
いったい、なんだったんだ?。
そんなに俺の息が臭かったんだろうか?。

コメント

  1. Hideyo より:

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    どういうオチなんだろうとハラハラドキドキで読んでおりやした (^_^;A
    おやじ様、恐れ入りやす (^_^;A

  2. おやじ より:

    SECRET: 0
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    コメントありがとう。
    いやぁ~
    ホント、最近のはワケワカランですわ。