スポンサーリンク

転んだ状態でうめき泣き

息切れしている、おやじだ。
ホラ、見ろ。
もっと本腰入れて転職活動していれば、こんな生活していなかったのによ。
くそったれがぁあああ!!。
終電ギリギリで会社の戸締まりをして駅にダッシュ。
なぜ一番給与の低い俺が最後なんだよ。
俺より金貰っている奴がやれよ。
帰宅途中、電車の中でやらなきゃならん残りの仕事の事を考える。
金曜、土曜、日曜…、全部出ても間に合うかどうか。
世間やまっとうな職場の知人は3連休。
「3連休遊ぼうぜぇ~」とメールがきた。
「たぶん仕事」と打ち返す。
それっきり返事がないので、仕事に戻る。
帰宅途中、違う知人からのメール。
「おまえ彼女出来たらしいじゃん。紹介しろよ。」
うぉおおおぉおおーーーー!?。
なぜそうなるんだ。
底辺企業で激務なんだよ。
もちろん休日出勤手当なんか出ない。
俺の苦しんでいるのに、浮かれたメール送ってくんじゃねぇよ。
「もうやった?」
「さすがだな(笑)」
「実は今もいっしょにいるだろ?」
「おめでとー」
くっそぉ!
こいつら、勝手に盛り上がりやがって。
ムカムカしながら下車。
雪が降っていた。
しばらく漆黒の夜空見つめる。
寒いから小走りで帰る。
なにもない所で転んだ。
周りに人はいない。
車も通らない。
なにもない。
うっ…うっ…。
泣いた。
真夜中の外で。
雪で湿ったアスファルトの上で、転んだ状態でうめき泣き。
パッと見、うつぶせオナニー。
俺はなんて痛い中年になっちまったんだ。