やってみろと言われても…

日付変更線直前のおやじだ。
人の手が足りないらしい。
この不況のご時世に…。
まぁ、次々と人が辞めていく底辺企業には良くある事だ。
この間辞めたベテランさんの穴が、おエライさんの予想より、かなり大きいと理解してきたようだ。
遅せぇよ。
しかし、おエライさん方は「人が辞めない待遇にする」という考えはこれぽっちもない。
俺より何十年もこの底辺企業にいる先輩方は、俺の妹より給料が少ない。
（つまり俺は妹よりかなり給料が少ない）
今いる人数でなんとか出来るかやってみろという。
ギョッとした顔で、互いに顔を見合わせる。
アイコンタクト。
（無理だろ…）
（どーすんだよ…）
（無理だろ…）
（今より負担が増えるのか…）
（おまえ、どーするよ）
（おまえこそ、どーするよ）
あぁ！みんなの心の声が聞こえてくる！。
ミニ会議の後、相談するみんな。
昼休み返上。
長「春に落としたニートっぽい人に連絡してみようか？」
逃げてぇぇーーーーー！
ニートっぽい人、逃げてぇぇ！！
不採用の連絡後、6ケ月後に採用の連絡ってどんな会社だよ！。
サブ長「この間、面接来た人は？ 」
長「あぁ、58歳の…」
逃げてぇぇーーーーー！
58歳の人、逃げてぇぇ！！
底辺企業の年末進行なんかに参加したら死んでしまうわい！！
つか、俺もはやく逃げないとヤバくないか？？。